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睡眠時無呼吸症候群 口腔内装置

閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)
睡眠中に呼吸が弱くなるか、停止することによって、睡眠が障害されます。

寝ている時に舌や軟口蓋、脂肪組織が沈下して、上気道が狭小、閉塞することで起きます。
寝ている時の筋肉が弛緩した状態で起こりますので、重症な場合でも、起きている時にはなりません。

肥満で気道を狭くしたり、元々顎が小さくて気道を確保できない状態だったり、扁桃肥大があったりすると、それが原因になります。

OSASは自分では気付きにくいのかもしれません。
寝ている時に息がとまったりしているのを周りの人が気付いたら、早めに医科で検査を受けた方が良いです。
高血圧や不整脈など他の合併症も引き起こす可能性があります。

 

根本の治療となると、体重の減量だったり、顎や扁桃に対しては手術になると思います。

対症療法としては、CPAPが一番多くの方に適応されるのだと思います。
マスクをつけて、閉塞した気道に陽圧をかけて強制的に気道を確保します。
他にもいろいろ装置はあるようです。

軽症の場合は、口腔内装置(OA)で対応することもあります。
CPAPに比べて効果は劣るし、確実では無いのですが、取り入れやすい方法ではあります。

型取りして、装置を作って、口の中に入れて寝るだけなので、マウスピースに慣れる事ができる人には使うためのハードルは少し低いです。

医科で検査してもらい、お医者さんの依頼があれば当院でも作製することはあります。

口腔内装置の役割としては、下の顎を前に出した状態で、口を閉じたまま保持することです。
そうすることで舌根が沈下しないようにする。
上下のマウスピースを作り、それを適した位置で上下固定する。

僕も、最近いびきがひどいらしい、昼間の眠気を感じることは無いですが、いびきがあると装置の効果を判定しやすい。

上下の固定方法はいろいろあります。
それ用のパーツを使う方法。単純にレジンで固定する方法。

少しだけ自由度がある方が快適だろうなということで、柔軟性のあるパーツで装置を作るのですが、パーツの接続部ですぐに破損を起こす患者さんもいました。
歯ぎしりがひどい人は、装置を壊しやすいです。

僕も歯ぎしりはあるので、装置の固定法も含めて、最近いろいろ実験してます。

下顎を前に出した状態で固定するので、仰向けで寝ている時は、下顎が後ろに下がる力がかかります。
下がろうとするのを、つながっている上のマウスピースで支えるわけです。

力がかかるところを少し緩く作っておく必要があります。
模型の緩くしたい部分に材料を足したうえで、マウスピースをプレスします。

内面がソフト、外がハードと2層構造になったマウスピースだと、歯に対する当たりが少し弱いので、
それで、上下とも前歯部分を緩くせずに作って試したら、夜中に痛みで悶絶しました。

内面がソフトであれ、リリーフは必要。
奥歯はリリーフしなくても、全く痛く無い。横から力がかかりにくいので。

上下をつなぐ装置は、患者さんで破損を経験した製品で試したけど、歯ぎしりする自分でも壊れない。
患者さん固有の癖があったのかもしれないので、もう少し診査が必要だった。

リリーフする位置や、マウスピースの厚み、下顎をどれくらい前方に位置させるか、いろいろ試しました。

3号機 代わり映えしないですが、少しの違いで感覚は大きく違う。
歯列不正などあれば、それぞれで対処は必要。

とりあえず、装置をつけるといびきはあまり目立たなくなると思う。

コネクターもいろいろありますが、シンプルなやつが良い、それが破損するなら上下リジットに固定。

下の2つは、それぞれ利点もありますが、コストがかなり高いので、患者さんの負担もその分高くなります。

これらは、普通は必要無いかな。
ただ、普通ではうまくいかない時のオプションとしては良いから置いておく。

これからしばらくは、装置をつけて寝るつもりです。
ホワイトニング剤の実験も別のマウスピースでしているので、口の中が大忙しです。

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